【現在654名が合格】生成AIパスポート全社員取得に向けての取り組み

2024.09.05

こんにちは、広報部のぴちももです。

近年、AI技術の進化は目覚ましく、多くの企業が競争力を維持するために生成AIの活用を進めています。

CLINKSも例外ではなく、2021年にDX/AIの専門事業部を設立し、AI技術を通じてお客様の課題解決をサポートしています。また、一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)への加盟や、デジタルリテラシー協議会の「Di-Lite」に賛同するなど、AI先進企業としての取り組みを強化しています。

今回は、全社員の生成AIパスポート取得プロジェクトを管理する研修担当部署の責任者にインタビューを行い、プロジェクトの進行状況や直面している課題について詳しく伺いました。

生成AIパスポートとは?試験概要

生成AIパスポート試験公式サイトはこちら

生成AI技術に関する基礎知識をはじめ、AIの活用法や個人情報保護や著作権侵害などの法律や倫理に関する知識を身に付けることができます。

エンジニア職だけの試験ではなく、一般向けの資格になりますので、誰でも受験が可能です。
試験はオンライン受験のみで年に3回実施されており、AI技術の進展に伴って注目度が年々高まっています。


【試験概要】
名称:生成AIパスポート試験
開催形式:オンラインでの実施 (IBT方式)
※IBT方式:インターネットを経由して実施する試験やeラーニングの総称
試験時間:60分間
問題数:60問
出題範囲:シラバスより出題
受験費用:一般11,000円(税込)、学生5,500円(税込み)
試験実施期間:年3回(2月、6月、10月)

生成AIパスポート試験を全社員で取得しようと思った背景

今回インタビューにご協力いただいたのは、研修部署で次長を務める中口さん。
2008年にエンジニア未経験でCLINKSへ中途入社し、エンジニアとして客先常駐を経験。
その後、研修事業を部署として独立させるため、研修に特化した事業部を立ち上げる。
今回の生成AIパスポートの全社取得プロジェクトの責任者。
本日はお忙しいところ、貴重なお時間をいただきありがとうございます!
早速ですが、今回生成AIパスポート試験を全社員で取得しようと思い立った背景を教えてください。
ぴちもも
中口さん
このプロジェクトは、AI先進企業として全社員が業務でAI技術を活用できるようになることを目的にスタートしました。
社員のAIリテラシーを向上させることも目的のひとつです。
エンジニアだけではなく、幅広くAIを活用して欲しいという思いからバックオフィスを含めた全社員への取得プロジェクトになりました。
ありがとうございます。
私もバックオフィスですが、6月に受験をして資格取得をしました。
ぴちもも

合格に向けて研修担当として注力した点

研修部署として、社員全員の合格に向けて注力した点などありますでしょうか?
ぴちもも
中口さん
生成AIパスポート試験の取得は、幹部職を含めた全社的な取り組みとして位置づけられています。
私たち研修部署としては、試験に必要なコンテンツの作成が必須だと考え、研修部署全員で情報収集に努めました。
試験の初回実施が昨年の10月で、まだまだ試験に対しての情報が少なかったため、自らシラバスに基づいて動画や問題集を作成し、CLINKS独自の社内向け学習管理システムであるCL-Learningを活用しました。
実際のCL-Learning画面
情報が少ない中での学習用のコンテンツ作りってなかなか準備が大変そうですよね。
ぴちもも
中口さん
そうですね。実際大変でした。
全員取得プロジェクト開始から試験まで期間が短く、準備期間がわずか1ヶ月だったので、初回の試験で講師が率先して受験し、実体験に基づいた情報を社員に提供するなどして試験対策を行いました。
エンジニアに限らず幅広い社員が取得するため、特に生成AIに関する基礎知識をしっかりと固めることに注力しました。

社員の取得に向けた工夫

全社員の取得を促すために工夫した点などあれば、教えてください。
ぴちもも
中口さん
難易度が高いとなかなかチャレンジしづらいので、とにかく受験に対するハードルを下げたいという思いがありました。
特に普段開発や技術に関わりのないバックオフィスの社員にも配慮しながら、わかりやすい動画コンテンツ作りを意識しました。
「生成AIパスポート試験対策研修動画」として、項目ごとに動画を分けて技術的な知識がない社員でも理解できるように工夫し、受験のハードルを下げる取り組みを行いました。
CL-Learningで公開している研修動画の一部
私も実際受験勉強の際に、CL-Learningを活用しましたが、初心者でも研修動画が分かりやすくて勉強に取り掛かりやすかったです!
ぴちもも
中口さん
ありがとうございます。
受験時には研修部署が真っ先に受験し情報共有を行うだけでなく出題された問題をCL-Learningに反映させるなどして、少しでも実際の問題に近い問題集を提供できるように準備をしました。

研修時のアプローチと今後の計画

全社員取得に向けて行った社員へのアプローチ方法を教えてください。
ぴちもも
中口さん
全社員取得といいつつも、取得は強制ではないので、あくまで社員が取得したいという気持ちを尊重しています。
ただ先程お話した「受験のハードルを下げる」ということが課題としてありましたので、受験者には以下のインセンティブを設定しました。

・受験料全額会社負担 ※合格の場合
・合格時にお祝い金総額約10,000円支給
通常からCLINKSには資格取得に対して受験料を負担するサポート制度がありますが、お祝い金までの設定は大きいですね。
社員1,288名に対して、全社員となると金額が凄そうですが、このプロジェクトにトータルいくら投資しているのでしょうか・・・?
ぴちもも
中口さん
大体2,500万円以上掛かる見込みです。
それだけ金額をかけても価値のあるプロジェクトだと思っています。
凄い金額ですね・・・!
現在合格者654名で、まだ受験をしていない社員も多いと思いますが、そうした社員に対して今後どのようなアプローチを予定していますか?
ぴちもも
中口さん
働きアリの法則をご存じですか?
一つの組織を「よく働く・普通に働く・働かない」に分類したときに、よく働くが2割、普通に働くが6割、働かないが2割に分かれる性質があるという理論なのですが、全社取得プロジェクトもこの法則にあてはまると思っています。

これからアプローチの課題となる、資格を取得していない2割については、先程のお話の通り、取得は強制ではないので、とにかく社員が受けてみたいと思うようなキッカケ作りが重要だと考えています。

研修時には、受講者に対して積極的なアプローチを行い、興味を引き出すことを重視しました。
今後は、まだ取得していない社員に対しても、受験に向けた環境を整え、学習支援を行う計画です。

生成AIパスポートの難易度と合格率

生成AIパスポート自体の難易度は、どのようなものなのでしょうか?
ぴちもも
中口さん
個人的には、特段難易度が高いことは無いと思います。
ただ生成パスポート試験の難易度は、受験者の専門知識や実践スキルに大きく依存します。
AIや生成モデルをはじめ、倫理やモラルに関する深い理解が求められるので、しっかりとした試験対策が必要です。
なるほど、試験全体の合格率はいかがでしょうか?
ぴちもも
中口さん
直近だと「2024年 第2回 生成AIパスポート試験」の合格率は78.76%でした。
10人中8人が合格しているということになりますので、この結果から見ても難易度は高いものではないと思います。

外部研修の内容と教材

生成AIパスポート試験に関して、外部の研修も始めたとの事ですが、具体的な研修の内容やスケジュール、使用される教材について教えてください。
ぴちもも
中口さん
外部研修は、対面式で行うことを重視しており、講師との直接のやり取りを通じてリアルタイムで質問できる環境を整えています。
使用する教材は、GUGA提供の公式テキストとCL-Learningを使用しています。

外部研修の詳細は、こちらをご確認ください

CLINKSの研修プログラムの特徴

CLINKSの研修プログラムの特徴や他社との違いは何でしょうか?
ぴちもも
中口さん
特徴としては、未経験の方で一か月間で難しい資格を取得できる点です。
また、他社との違いは客先に常駐する社員のために、形だけの資格ではなく、しっかりと知識をつけることが重要だと考えているので、口頭試問をしっかり行っているところです。
学んだ内容を実際に口頭でアウトプットすることで、理解度を深めることを目指しています。

生成AI技術の業務応用

研修で学んだ生成AI技術をどのように業務に応用していますか?
具体的なプロジェクトや生成AIが役立った事例などありましたら、教えてください。
ぴちもも
中口さん
研修で学んだ生成AI技術は、業務においても積極的に応用されています。
特に、問題作成や資料作成においては、AIを活用することで効率化が図られています。
研修部署としては、問題作成の面で生成AIが非常に役立っています。


今までは問題、回答、解説を講師が作成していましたが、生成AIにそのほとんどが移行できるレベルにあり、講師は有識者としてチェックを行って情報の補足程度で済むようになりました。

これにより大幅な工数削減、またアップデートのスピードも上がり、受講生に最新の情報を提供できるスピードもかなり上がりました。
工数削減は業務効率化の上でとても重要ですね。
ぴちもも
中口さん
かなり効率はアップしていますね。
これからについては動画作成にも生成AIを積極的に取り入れていきたいと考えています。

生成AI普及の企業への影響

社員への生成AIの普及が企業に与える影響についてどう考えていますか?
ぴちもも
中口さん
生成AIの普及は、企業にとっても個人にとっても強みとなります。特に、全社員が生成AI技術を習得することで、業務の効率化や生産性向上が期待されています。

生成AIが使える、使えないで大きく差が出てくると思います。

社長もよく全社員向けに話していますが、「AIが仕事を奪うのではなく、AIを使いこなす人間に仕事を奪われる」という言葉は真意だと思います。
今まで分からないことは、ググることが当たり前でしたが、ググるから”生成AI”に聞くが当たり前になっていくと思います。
また、業務工数の削減にも今後大きく影響してくると思います。

今後の研修プログラムの展望

最後の質問ですが、今後の研修プログラムの展望や計画について教えてください。
ぴちもも
中口さん
今後は新卒社員向けに生成AIパスポートの取得を推奨し、さらにプロンプト学習などのコンテンツも提供する予定です。

生成AIパスポートはあくまでも生成AIを利用する上での基礎的な部分になりますので、次はいかにAIを利用していくかをテーマに、コンテンツを作っていきたいと思います。
企業全体としては、生成AI技術の活用を進めていく方針です。
AI先進企業として今後もAIに対する取り組みを進めていくというところですね。
接触的に今後の取り組みも取り上げていきたいと思います。
インタビューにご協力いただき、ありがとうございました!
ぴちもも

最後に

現在654名が合格し、さらなる受験者も控えるなか、社員一人ひとりのAIリテラシー向上が進んでいます。
このプロジェクトは、単なる資格取得に留まらず、全社的にAIを使いこなす力を育てることに寄与しています。

今後も新たなコンテンツや研修プログラムを通じて、AI技術の深化と業務への応用を推進し、AI先進企業としての地位を確立していきたいと思います。
引き続き、全社員が生成AIを活用できる環境を整え、さらなる成長を目指していきます。

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